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浅野裕一「孫子を読む」

「最強の孫子」が孫子好きの人が書いた本とすると、「孫子を読む」は
孫子研究者の本のような感じです。私にはこちらの本が合っていて、
面白かった。

タイトルから、孫子のポイントを書き写すと
第1 計篇  - 勝算はどちらにあるか (戦争とは敵をだますこと)
第2 作戦篇 - 用兵とはスピードである (戦争は浪費、長期戦の否定、兵站)
第3 謀攻篇 - 戦わずして勝つ (戦争=戦闘ではない、城攻めは愚)
第4 形篇  - 必勝の形をつくる (守備は攻撃より強、敗北しない事が先決)
第5 勢篇  - 全軍の勢いをあやつる (職業軍人でなく農民兵の用兵)
第6 虚実篇 - 無勢で多勢に勝つ方法 (主導権、兵力の集中、相対的優位)
第7 軍争篇 - 戦場にいかに先着するか (先着争い、戦場を手元に引き寄せる)
第8 九変篇 - 指揮官いかにあるべきか (臨機応変、無謀な君命は拒否)
第9 行軍篇 - 敵情を見抜く (高い位置、右前方への攻撃力は弱い)
第10 地形篇 - 六種の地形をどう利用するか (地形に適した戦術)
第11 九地篇 - 脱兎のごとく進攻せよ (九種の地形と戦術、兵士の心理)
第12 用間篇 - スパイこそ最重要員 (敵情探知、五種類のスパイ)
第13 火攻篇 - 軽々しく戦争をおこすな (死んだ者は帰らない、やめ方が戦争の課題)

面白かったところ
「巨大な無責任体制
日本は勝算なく太平洋戦争に突入した。当時の日本はアメリカより国内情勢に配慮せざるを得ず、
勝算の計謀にもとづいて決断できる体制が欠如していた。現代の日本も変わらない。日本は最高
権力が空洞化する世界。天皇であれ将軍であれ最高権力の実権は摂関家や執権・管領・老中と
いった具合に常に下へ下へと移行し分散していく。黒船来航のときもそうで、開国か拒否か天皇、
将軍、老中の合議も判断できず、老中の中に臨時の大老をおき判断を押し付けた。この事例の
ように日本は首相であれ社長であれ校長であれ政党の委員長であれ、名目上の最高責任者に
実質的な最終決定権がない事が多い。権力は二重構造や三重構造の中に分散し続け、誰一人
として自分の責任だけで事態に対処できない、巨大な無責任体制である。」

「指揮官にとって間諜の活用こそ最も重要な任務であり、かつ至難のわざでもある。

戦争を軍隊と軍隊との戦闘としてしか理解できず、諜報戦を卑劣な手段であるかのように軽視し、
間諜を内心で侮蔑する、子供じみた倫理観や優等生的発想では、とても勝利はおぼつかない。
陰謀や裏切り、虚実や冷酷がうずまく諜報の世界に、戦争の惨禍を最小限に抑え国家と民衆を
救済しようとする精神が脈打っている。

20150913_115947孫子を読む2

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日本史リブレット「軍用地と都市・民衆」

1877年(明治10年)から昭和初めくらいまでの、陸軍軍用地の地区別用途別の
面積の変遷や、取得方法、訴訟トラブルの記録が書かれた本です。

明治10年の管区は第1東京、第2仙台、第3名古屋、第4大阪、第5広島、第6熊本です。

第7北海道は明治19年からです。この頃は東京が最大で千葉に練兵、射撃訓練、演習など
の大きな軍用地がありました。
明治21年までの11年で3.45倍になっています。軍馬養成、牧草地の拡大が大きな理由
のようです。日清日露戦争の頃は馬が使われていましたね。つい最近の事ですが、陸地の
移動手段は大きく変わりました。今でも道路の整備されていない土地では馬の食糧さえあれば
馬は機動性がありそうですが、飛行機、ヘリ、ドローン、車、戦車にすべて変わったのでしょうか。

管区はどんどん拡大していきますが、拠点は江戸時代のお城の跡地が多く使われたようです。
東京、仙台、名古屋の空襲、広島の原子爆弾。当然かもしれませんが、太平洋戦争で軍管区
の置かれたところが激しい本土攻撃の標的にされました。

20150913_114251軍用地と都市・民衆

リサ・ランドール+若田光一「リサ・ランドール 異次元は存在する」

NHK未来への提言 2007年に出版の本です。
テレビで放映された話でしょうか?若田さんのインタビュー本です。

リサ・ランドール博士は1999年に、私たちが暮らす3次元世界は、
目に見えない5次元世界に組み込まれていると発表して注目を集
めた理論物理学者です。

わたしたちの世界は、膜のようなものにはりついている感じだそうです。
シャワーカーテンにつく水滴に例えています。

なんだか難しい話ですが、高次元の世界がもっとわかってくると
おもしろいですね。

さらっと紹介記事みたいな本でした。

20150913_114128リサ・ランドール


村山貢司「台風学入門」

2006年に山と渓谷社から出版された本です。

メカニズム、近年の傾向、過去の被害などが書かれています。

台風は予測がつきませんが、天気予報の台風情報おかげで
来そうだというのはわかるようになりました。何百kmも離れた
場所にあっても影響があるので、前々からの警戒が大事なの
ですね。なんとなく直撃でなければ大丈夫じゃないかと油断して
しまいます。

先週9日から11日にかけて、台風17号、18号の影響による大雨で
大きな被害がありました。茨城県で鬼怒川、宮城県で渋井川の堤防
が決壊、多くの地域で浸水等の被害がありました。堤防が決壊すると
大変な事になると実感しました。

佐賀県に行った時にこの本を読んでいましたが、台風15号が九州に
上陸した時で、8月25日の朝8時くらに台風の目に入りました。

強風、大雨、洪水、高潮、高波 
過去の事例に学ぶとこは大事ですね。
1959年 伊勢湾台風 記録的な高潮
1934年 室戸台風   猛烈な風と高潮
1961年 第2室戸台風 室戸台風に並ぶ勢力
1954年 洞爺湖台風  時速100kmで日本を通過
1958年 狩野川台風  伊豆半島から首都圏を直撃
1991年 19号(リンゴ)台風 支払保険金額最大の被害
2004年 台風22号  2004年は日本に10個上陸

それと2015年台風18号 関東・東北豪雨

20150913_115657台風学入門2


横山秀夫「半落ち」

64ロクヨンの横山秀夫さん面白かったので、2冊目です。
寺尾聡さんが映画CMに出ていたやつなので、間違いないと
思ってましたが、この本も面白かった。

純文学感のあるミステリーという感じでした。
小説はだいたいミステリーな部分がありましすが。

自供したが、半分しか落ちていないことを半落ちと言います。
完全自供の完落ちしていない警察官の殺人事件のお話です。
半落ちでも、自供するとエスカレータで裁きにかけられます。
どうして真実を明かさないのか、何を守っているのか謎なのです。

刑事の志木和正、検察の佐藤銛男、記者の中尾洋平、弁護士の
植村学、裁判官の藤林圭吾、刑務所の古賀誠司の章でお話が
進みます。

最後は感動で、すっきりとした余韻でした。

20150913_114118半落ち2












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